DUETT 大阪公演

2019.5.26 la Campanellaでの大阪公演(満員御礼!)
しばらく時間経過していましたが、振り返ります。

東京公演を終えて、その時の本番で感じたことを振り返りながら、次の大阪公演に向けて各自心がけて練習に取り組むことや、またピアノがベーゼンドルファーModel200から1969年製のハンブルク・スタインウェイB-211に変わること、そして以前にオーバーホール中のこのスタインウェイを試弾した時の感覚を元にタッチやペダリング、そしてテンポ感など話し合って(遠距離なので、時にはビデオチャットで)取り組みました。金曜に千架ちゃんが大阪入りしてからは、自宅リハもベーゼンドルファーを使わず、自宅にあるピアノの中から本番のピアノに近いかなという感じのカワイで練習するなど、ピアノの個性による音創りをイメージ膨らませながら進めていくのはピアノ演奏者だからこその楽しみです。
もちろん時と場合によっては、ピアノの状態が苦しいときもあるのですが、それでもやはりこの子と仲良くなろうって気持ちで向き合って心開けることが大事だなと思う場面もあります。

今回組んだプログラム、ドイツとオーストリアで過ごし学んだ私たちが初めて一緒に演奏するならと自然な流れで集まった作曲家たちの作品。最後のシューベルトに向けて奏者、聴衆の皆様共に集中力も高まっていくのを感じました。
客席からの全神経がこちらへと向けられるのを感じながら演奏できる瞬間というのは、まさしく本番ならではの経験ですし、距離感も近いサロンという空間だから感じれるものもあります。その時にしか生まれない空気感からインスピレーションを受けて演奏できるというのは、本当に幸せを感じる瞬間です。

その時にしか生まれない空気感というと、アンコールはブラームスのハンガリー舞曲とバッハのカンタータ「羊は安らかに草を喰み」を用意していたのですが、結局両公演で演奏したのは後者のバッハのみです。今回のプログラムを通して、特にシューベルトのファンタジーを弾き終えてからでないと生まれない世界がある。奏者と聴衆が一体となって生み出した空間に流れる空気感、その中で出したい音、またプリモを弾いた私の感覚からでいくとピアノによってタッチもだいぶ変えました、それによってまた変わる音楽もあると思う。2度として同じものは生まれない一期一会な世界。ライブならではの面白い瞬間だなと感じました。

演奏振り返って、この曲でもっと本番重ねて今のこの感覚の先に見える世界はどんなだろう?とか、向上したい欲は果てしなくあるものです。
新しく始まった私たち二人、これからそれぞれに経験、人生を重ねながら、ピアノを通して二人の音楽を創っていけるよう精進を重ねていきたいです。

今回、大阪会場に選んだのは大阪市中央区にあるLa Campanella です。
オーナー様の音楽家への想い、そしてそこに集う方たちへの想いに溢れた本当に素敵な空間です。私ははじめて会場見学に訪れて心奪われました。インテリアも個人的にすごく好みで、「こんな空間欲しかった!理想的な空間!」と私勝手に舞い上がっておりました。
オーナー様はじめ、ご関係者の方々には本当によくしていただいて、気持ちよく演奏に集中することができました。そして、ピアノの調律、そしてオーバーホール中も工房へ寄せて頂き、色々お話しもさせて頂きお世話になった調律師の松本さん、当日受付お手伝いを快く引き受けてくれた梨紗ちゃん、譜めくりでお世話になった美穂ちゃん、そして色々と裏方サポートしてくれた両方の家族、みんなのサポートがあって、音楽に専念できるなということを実感です。この場を借りて御礼申しあげます。

そして、心から信頼と尊敬を寄せる千架ちゃん、今回のDUETT公演に際して、数年前の再会から演奏会実現にむけて、心をオープンにして向き合って、共によい信頼関係を築いてこれたこと心から嬉しくおもってます。tausendmal DANKE!!!
高校の頃の私たちにはこんな関係で音楽をする日がくるとは想像できなかったね。この先も成長していきながら、ふたりの音楽を創っていきたいね。これからも、よろしくです。
「これ関西のノリだわー!」と笑いながらも、歯に衣を着せぬ爽快なやりとり、私は好きやで。これからも本音でドーンとぶつけ合いながらも、じっくり向き合っていこうね!

(揃えて誂えた?と聞かれることの多かったドレス。たまたま同じ色を持っていたのでした♫)
(千架ちゃんが新幹線で帰る前に新大阪でサクッと打ち上げ。譜めくりでお世話になったピアニストの森玉美穂ちゃんと、高校同級生ヴォーカルの八田亜哉香ちゃんと♫)


(こだわりの響きと空間、心地よく座れる椅子、インテリアも素敵なラ・カンパネラ。写真はオーナーさまよりご提供頂きました。)

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